「手法の見える化」「プロセス改革」「新しい絞り成形法」・プレス金計の未来を考える・・エムズ株式会社

m's special 2006 winter

プレス金型設計における ”3次元設計とは?”

3DCADで何ができるか?3次元設計のメリットは何か?業務の省力化は可能か?
設計作業において”3DCAD”の可能性を探求します。
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動画 :「3次元設計で何が出来るか?2次元設計と何が違うか?」

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設計とは?

設計とは”ものづくり”の情報源です。

 1.形状情報
 2.加工や処理情報
 3.資材情報
の3つが、主な情報です。
プレス金型設計の3次元(3D)化の推進

プレス金型設計とは?

 プレス金型の設計作業は、部品を空間に、単に配置することだけではなく、その部品が取り付くための座や、締め付け穴、ノックピン穴、あるいは、部品の機能を満たすための空間スペースや、リブ構造を設計することです。
 部品やその構造は、金型の機能を具現化するものです。金型の外形やリブが移動したからといって、無条件に移動させられる部品は少ないのは、外形やリブより部品の位置が、より重要なためです。座面を作ってから部品を配置するのではなく、部品を配置するから座面が必要となるのです。

 プレス金型設計などの冶具設計と呼ばれ、エンジンやボディーなどの製品設計とは、手順が異なります。金型高さ(ダイハイト)や成形上の要件、プレス機械からの要件を満たしながら、規格化された機能部品や機能構造を配置し、それらをリブでつないでいきます。そして、規格基準や加工できる(しやすい)形状を維持するなどは、もちろん、遵守していきます。これらの作業をいかに、合理的かつスピーディーに行っていくかが、プレス金型設計のポイントになります。

3次元設計 短所と長所

 3次元設計を単純に2次元設計と比較すると以下のようになります。

■3次元設計の短所
 1.工数の増加
 2.利便性の低下

■3次元設計の長所
 3.曖昧さのない ”リアル” な情報
プレス金型設計の3次元(3D)化の推進

〜 1.工数の増加 <短所> 〜

【設計の成果物】
 2次元 ⇒ 金型製作情報を表した 「絵」
 3次元 ⇒ 設計 + モデリング 「物」

〜 2.利便性の低下 <短所> 〜

【情報の視認性】
  2次元 ⇒ 凝縮された 情報がぎっしり
  3次元 ⇒ 見えない 情報がぎっしり

〜 3.リアルな情報 <長所> 〜

【設計情報の活用】
 ・一発発注
 ・無人加工
 ・干渉解析
 ・図面レス
プレス金型設計の3次元(3D)化の推進

 一括して曖昧さの無いリアルな情報を、設計後の工程で活用することが3次元設計の最大のメリットです。3次元設計を業務適用すると業務に負担が増大する分、後工程で元を採ると言った活用が通例です。
 リアル情報を得るために、2次元設計後、設計成果物を3次元のモデル化すると言う手法も一般的に行われています。

3次元設計 実設計での有効性は?メリット

 3次元設計でのリアル情報を活用するには、後工程を含めたトータルな業務改革が必要ですが、このようなダイナミックな改革は、投資が大きく、躊躇せずにはいられません。少しずつ、3次元設計に切り替えて行きたいと思うのが普通の考えです。

 ここでは、3次元設計において、設計業務自体の有効性(メリット)について考えてみました。
〜 部品、ユニット、部分構造 〜
プレス金型設計の3次元(3D)化の推進

部品、ユニットなどのコンテンツを、蓄積し、一元管理することが可能です。

【2次元】
【3次元】
2次元設計では、一つの部品を登録するにしても、見る方向によって形状が変わってしまう。“部品名 × 視線方向”となり、データベース化の大きな障害となり、また部品検索呼出しにおいても、操作や機能がたいへん煩雑になります。 3次元設計では、一つの部品に付き一つのデータで対応できます。また、部品名、部品コードなどの付加情報も加味されるデータベースが構築できます。管理が非常に単純となります。
プレス金型設計の3次元(3D)化の推進 プレス金型設計の3次元(3D)化の推進
実務では:カタログからの転記が一般的
 ⇒ 転記ミスが発生します
繰り返し使用
 ⇒ 蓄積した情報で不具合再発防止

〜 本体、全体構造部 〜

 単純に設計ツールを、2次元システムから3次元システムへ移行すると、2次元設計、プラス、3次元のモデリングとなりがちです。2次元設計と比べ、モデリングを行う分だけ、時間が増加し、成果物は、後工程の為の情報は残りますが、(後工程で活用出来ればの話です)設計時にかかるコストは、いつまでたっても下がらず、また、設計工期が膨らむ一方で、業務自体が成り立たなくなります。

 3次元設計の業務適用のポイントは、次の設計に活用し、徐々に、コストや、設計工期を低減することです。

3次元設計 工数を削減するには -設計の見える化-

 3次元システムを効果的に活用するには、”ログ機能”がポイントです。3DCADシステムは、設計業務の設計シーンをログ(履歴)として残すことが出来ます。設計シーンは、設計者の考え、意図を汲み取る大きな手掛かりです。設計シーンを保持することによって、以前の設計者のアイディア・意図を分析することが可能なり、技術の共有化が図られます。まさしく“技術の見える化”です。
プレス金型設計の3次元(3D)化の推進

〜 アダプティブ設計 設計データの流用 〜

 設計シーンが見えると、それを具体的に改善することが出来ます。以前の設計データを、繰り返し使用して、その都度、チューニングを行い、より効率的なテンプレートデータへと、育てるのです。

 改善を繰り返し、新規の設計テンプレート(雛型)とする事で、業務の工数や負荷の低減、品質の安定化へ繋げます。

3次元設計の可能性

 3次元設計の業務適用により、3次元設計の短所である「工数アップ」と「利便性の低下」を、即効的に克服することは難しいです。しかし、3次元設計は、業務改善の可能性を開くだけではなく、

設計技術を、設計者固有の“無形のもの”から“有形財産”へ転換する大きな可能性
を秘めています。

私共エムズは、3次元設計の可能性(メリット)を探究し、皆様へ広く伝える事が出来れば、幸いに思います。

プレス金型設計における”3次元設計のメリット”に関するご意見